鼻づまり

好酸球性副鼻腔炎とは慢性副鼻腔炎の1つであり、左右の鼻腔(鼻の穴から内側の空間)に多発性の鼻茸(鼻ポリープ)ができ、手術で切除してもすぐに再発してしまう難治性の病気です。

好酸球性副鼻腔炎は再発を繰り返しやすく、厚生労働省から難病に指定されています。
好酸球性副鼻腔炎の方は、風邪になると急性憎悪といって急に症状が悪化することもあるので、日頃から細菌・ウイルスへの感染予防をしておくことが大切です。

記事監修者
医療法人華風会 理事長 久保 伸夫


■日本耳鼻咽喉科学会専門医
■日本アレルギー学会専門医
関西医科大学卒業後、ウェイクフォレスト大学、バーバード大学に留学。
現在は、関西医科大学耳鼻咽喉科助教授、関西医科大学男山病院教授、大阪歯科大学耳鼻咽喉科准教授を歴任。耳鼻科手術、アレルギー疾患のエキスパート。鼻呼吸の研究も行い、立体マスクの開発や呼気ガスの成分測定・分析を行う。その経験から水素ガス吸入の効果と有効性を検討し、水素ガス吸入の啓蒙に努める。

好酸球とは

好酸球

好酸球とは、白血球の1種であり、本来はアレルギー反応を抑える役割を持っています。
しかし、好酸球が過剰に反応することによって副鼻腔に炎症が起こることがわかっています。

好酸球性副鼻腔炎の原因はよく分かってない

実は現在、好酸球性副鼻腔炎が起こる原因ははっきりとは分かっていません。
ただし気管支喘息の方やアスピリンなどの解熱剤で喘息を起こしたり、ショックを起こしたりするアスピリン不耐症の方、薬物アレルギーの方に起こりやすいことが分かっており、なんらかの免疫の異常が原因ではなにかと考えられています。
また男性よりも女性に多い傾向にあり、多くの場合20歳以上になってから発症します。慢性副鼻腔炎の患者が全国で約20万人いると言われ、その10分の1にあたる約2万人が好酸球性副鼻腔炎と推計されています。

好酸球性副鼻腔炎の主な症状

好酸球性副鼻腔炎の主な症状として下記が挙げられます。
また好酸球性副鼻腔炎で耳の症状が現れるのは、鼓膜の奥の鼓室に好酸球が集まり炎症反応を起こす「好酸球性中耳炎」になるためです。

●鼻づまり
●鼻水
●嗅覚障害
●気管支ぜんそく発作
●難聴
●耳閉感
●耳だれ

など

好酸球性副鼻腔炎の治療

好酸球性副鼻腔炎の治療では、ステロイド薬の服用が基本となります。
ステロイド薬には、強力な抗炎症作用があり、鼻茸を縮小させる効果と好酸球性中耳炎を改善する効果が期待できます。
ただし、副作用も大きいため、長時間の服用はできません。
また、鼻茸が大きい場合には、内視鏡下副鼻腔手術によって鼻茸を綺麗に切除する必要があります。

好酸球性副鼻腔炎は手術しても再発しやすい?

好酸球性副鼻腔炎は内視鏡手術を実施することによって、一端は症状が改善されますが、再発を繰り返すことが多いです。
鼻茸を切除した後、6年以内に再発する可能性は50%と報告されています。

好酸球性副鼻腔炎はそもそも免疫細胞の1つである好酸球が過剰に活性化することによって起こります。
現在の治療法では、残念ながら好酸球の働きを抑えることによって鼻茸の発生を抑える方法はありません。
そのため、手術を行い、その後は局所療法やステロイド剤の服用を行なって経過を観察しながら、鼻茸が大きくなったら再手術を実施するというものになります。

好酸球性副鼻腔炎の治療は短期では終わらず、多くの場合長い目で見る必要がありますので、日常生活において清潔に過ごしたり、規則正しい生活を送ったりなど免疫力を保つためにも副鼻腔内を良好な状態に保つことが大切になります。

当院の短期滞在(日帰り)手術について

短期滞在(日帰り)手術

 1.全身麻酔下で安全かつ痛みや恐怖に配慮した手術

 2.短期滞在(日帰り)手術により早期の日常生活への復帰が可能

 3.手術の「経験」と「技術」共に豊富な医師が全て執刀します

 4.経験と技術を活かす診断設備および手術設備を設置

 5.手術は基本的に保険適用、日帰りで経済的負担も軽減

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