短期滞在(日帰り)手術

 1.全身麻酔下で
安全かつ痛みや恐怖に配慮した手術

 2.短期滞在(日帰り)手術により
早期の日常生活への復帰が可能

 3.手術の「経験」と「技術」共に
豊富な医師が全て執刀します

 4.経験と技術を活かす診断設備
および手術設備を設置

 5.手術は基本的に保険適用、
日帰りで経済的負担も軽減

短期滞在(日帰り)手術について


従来アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎などの手術は入院が必要なものでしたが、手術手技の発達と内視鏡をはじめとする医療機器の進歩により、現在は日帰りもしくは短期滞在での手術が可能になりました。

日本ではまだまだ標準的ではありませんが、アメリカでは手術の約8割が日帰りとなっています。

入院手術では生活や仕事、子育てなどへの影響と費用などが患者様にとって大きな懸念でした。対して短期滞在(日帰り)手術では、これらの問題を解決した上で高い安全性と安定性のもと、治療を受けていただけます。

当院で対応可能な疾患と手術

副鼻腔炎(蓄膿症)

鼻の中は「鼻腔」と「副鼻腔」から構成されており、副鼻腔炎とは鼻腔の周りにある副鼻腔が炎症を起こす病気です。蓄膿症と呼ばれることもあります。初期ではどろっとした鼻水、頬や鼻周囲、額の痛み、発熱などの症状があります。症状が長引くと慢性化し、副鼻腔に膿(うみ)がたまります。また、慢性副鼻腔炎のうち、血液中に増加した好酸球が主体となって副鼻腔炎に炎症を起こす好酸球性副鼻腔炎があります。好酸球性副鼻腔炎は放置していると嗅覚障害や気管支喘息を併発します。

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎はスギやヒノキなどの花粉やハウスダスト(アレルゲン)により、体内の免疫システムを刺激してさまざまな症状を引き起こします。アレルギー性鼻炎の3大症状は「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」があります。
治療の第一選択は、投薬などによる保存療法となりますが、保存療法で改善が見られない場合は手術を検討します。

いびき治療

いびきの中には、怖い病気が隠れていたり、集中力の低下などから生命を脅かすような事故につながるケースもあります。
生活習慣の改善や保存治療が有効的でない場合などには手術が選択肢に入ることがあります。
扁桃、軟口蓋、口蓋垂が大きいことが原因の場合には、レーザー手術が一般的ですが、合併症や再発も多く、当院では採用しておりません。

鼻中隔弯曲症・外鼻形成術

鼻中隔とは鼻を左右に隔ている壁のことで、鼻中隔湾曲症とは鼻中隔が大きく歪曲している状態のことです。程度に差はありますが、誰もが少なからず曲がりがあります。湾曲が強い場合、鼻づまりがひどい、嗅覚障害、頭痛などの症状が現れ、日常生活に支障をきたすようになります。主に成長過程で湾曲が強くなることが多いです。鼻中隔の曲がりという物理的な要因による病気なので、基本的な治療の選択肢は手術となります。

当院の手術の特徴

ザ・北浜タワー耳鼻咽喉科皮膚科クリニック

特徴①:全身麻酔で安全かつ痛みや恐怖感に配慮した手術

当院で行う手術は全身麻酔下で手術を実施するため、痛みや恐怖感を感じることなく、眠っている間に手術が終わります。
局所麻酔下で行う手術では、手術中に極度の痛みや不快感、恐怖感を感じる方も少なくありません。また、それに伴う血圧上昇や過換気発作などのリスクを考慮し、当院では全身麻酔を採用しております。

特徴②:短期滞在(日帰り)により早期の日常生活への復帰が可能

現在、医療機器や手術手技の進歩により、耳鼻咽喉科領域における多くの手術が日帰りで行えるようになりました。スケジュール面での調整がしやくすくなり、仕事や家庭などの日常生活への負担を最小限に留め、早期の復帰が可能となります。

また入院が不要となるため、経済的な負担も抑えることが可能となりました。

特徴③:手術の「経験」と「技術」共に豊富な医師が全て執刀します

当院で行う手術は、大学や主要病院で多数の手術実績、高い技術を持つ医師がすべて責任をもって実施します。
全身麻酔下での手術を短期滞在(日帰り)で実施するためには、高度な技術を要しますが、手術細部にいたる丁寧さ、麻酔法や止血方法の工夫により、それらを可能としています。

特徴④:経験と技術を活かす診断及び手術設備を設置

当院では、医師の「経験」と「技術」を活かすため、設備にもこだわっています。

我々が開発した手術方法や手術機器も多く、国内外から見学に来られる専門医の先生方も多くいらっしゃいます。

特徴⑤:手術は基本的に保険適応(麻酔代,一部手術を除く)

耳鼻咽喉領域で行う手術は、基本的には保険適応となり、経済的負担を抑えて手術を行うことが可能です。
また高額療養費制度を併用することにより、医療機関や薬局の窓口で支払った金額が上限額(年齢や所得によって異なる)を超えた場合に、超えた金額分を支給される制度です。

短期滞在(日帰り)手術のメリット

手術そのものではアレルギー体質は治すことはできませんが、鼻づまり、鼻汁、くしゃみなどの鼻症状を効果的に長期間にわたりコントロールできる費用対効果の高い治療といえます。

特に、定期的な通院や毎日の服薬、室内や寝具の清掃などの生活環境の改善などが、時間的経済的にできない、したくない、効果のない方におすすめの治療です。

●早期社会復帰が可能


入院手術の場合、入院から退院まで1週間前後必要となり、仕事や学業、日常生活への影響からスケージュル調整が難しい部分がありました。
現在手術機器や手術手技の進歩により、低侵襲手術が可能となり、耳鼻咽喉科領域における一部の手術が短期滞在(日帰り)で行うことができます。
手術当日は、手術後2時間ほどクリニックで休んで頂いたのちご帰宅いただくことが可能です。(遠方の場合は、近隣ホテルにて宿泊をお願いしております。)

身体への負担の軽減


当院では①ラリンジアルマスク②完全静脈麻酔の導入により、従来入院が必要となっていた全身麻酔下での手術が日帰りで安全に行えるようになりました。
鼻などの狭い器官で行われる手術では、手術それ自体による身体への負担よりも手術時に気管に挿入する器具による身体の負担が大きいことが問題でした。
ラリンジアルマスク法の導入により、挿管そのものと挿管に必要な筋弛緩薬が不必要になったことで、従来入院が必要だった手術も日帰りで行うことができるようになりました。

経済的負担の軽減


入院手術の場合、手術そのものの費用よりも入院費用が大部分を占めていました。短期滞在手術(日帰り)では入院が不要となるため、その費用を不要となります。手術の種類にもよりますが短期滞在(日帰り)手術の場合、1週間前後の入院を要する場合の1/5~1/3程度の負担で抑えることができます。

当院が全身麻酔を採用する理由

全麻酔下では、恐怖心や手術時の痛みを取り除いてより安全に手術を実施することが可能となります。
麻酔は麻酔科専門医が、手術は耳鼻咽喉科専門医が行います。

局所麻酔下で手術を行う施設もありますが、我慢強い方を除き、局所麻酔では抜歯どころでない痛みや手術中の不快感や恐怖がありますし、それに伴う血圧上昇や過換気発作、頻回に血液をはき出す必要があります。さらに、我々のような手術の丁寧さや繊細さは望めませんし、除痛や血液の吸引に要する時間が減るため手術時間も結果的には全身麻酔の方が短くなります。

なぜ全身麻酔を短期滞在(日帰り)で行えるのか?

従来入院して行われていた全身麻酔下手術が日帰りで安全に行えるようになった最大の理由は、気管内に管を入れないラリンジアルマスクの開発とプロボフォールやレミフェンタニル(アルチバ)による完全静脈麻酔を用いた麻酔法の進歩です。

そもそも鼻など狭い範囲の手術では手術そのものの侵襲(手術における患者様の心身へのダメージ)よりも気管に管をいれる挿管に伴う侵襲が大きくそのため筋弛緩薬や深い麻酔が必要でした。挿入された管は手術中には分泌を増やし気管壁を傷めます。手術終了時には覚醒してから管を抜くため苦しく、術後ものどの痛みや痰、痛みで水分や食事がとれないなどの入院管理が必要でした。気管の入り口の喉頭にマスクをかぶせるラリンジアルマスク法は挿管そのものと挿管に必要な筋弛緩薬を不必要にすることができ、日帰り手術の範囲が広がりました。

麻酔薬も基本的にはフェンタネストかアルチバ(ラリンジアルマスクは大きく、のどに入れると吐きそうになる咽頭反射が出やすいのですが、アルチバはこの反射を抑えます)とプロボフォールだけで行え、麻酔そのものが単純になりかつ高価な麻酔薬も少なくて済みます。近年は笑気麻酔も用いません。これらの静脈麻酔薬は投与後数十秒で麻酔がかかり、投与中止後数分で覚醒します。術後ののどの痛み、筋肉痛や疲労感もほとんどありません。そのため、麻酔覚醒後30分で水が飲め、120分で普通に帰宅できます。

ラリンジアルマスク

ラリンジアルマスク
ラリンジアルマスクの構造

手術の流れ

一般的な手術までの流れは下記の通りとなります。
手術内容や患者様の個々の状態に応じて多少異なります。

STEP1:ご来院・手術日の決定

まずはWEB予約もしくはお電話にてご予約をお取りください。
ご来院いただき、診察を行い、現在の状態を把握し、治療の説明を行います。
手術の適応があり、ご希望される場合は手術日の日程調整を行います。

STEP2:術前検査

手術を行うことに問題がないかの最終チェックを行います。
(心電図・胸部レントゲン・呼吸機能検査・血液検査など)

STEP3:手術説明

当日の流れなど手術説明を行います。
ご不安な点やご不明点等あれば、お気軽にお尋ねください。

STEP4:手術

術後は数時間リカバリールームで休んでいただき、麻酔からの完全覚醒が確認できたのち、問題なければご帰宅もしくは宿泊施設へ移動していただきます。

STEP5:術後検診

術後数日後に一度術後検査にお越しいただき、手術後2週間は週2回に経過観察を行います。
その後は、医師の指示に従って通院をお願いします。

手術の費用

下甲介粘膜焼灼術(両側) 8,730円
内視鏡下鼻中隔手術Ⅰ型 19,860円
内視鏡下鼻中隔手術Ⅲ型(前彎矯正術) 89,040円
内視鏡下鼻中隔手術Ⅳ型(外鼻形成術) 138,210円
粘膜下下鼻甲介骨切除術(片側)
(内視鏡下鼻腔手術Ⅰ型)
23,820円
内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅱ型
(副鼻腔単洞手術)
36,000円
内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型
(複数洞副鼻腔手術)
74,730円
内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型
(汎副鼻腔手術)
96,240円
経鼻腔的翼突管神経切除術(片側) 91,380円
鼻骨変形治癒骨折矯正術 69,180円

※保険適応されます。3割負担
※手術費用と別に全身麻酔の費用が34,000円前後かかります。
R6.6月改正版

下甲介粘膜焼灼術(両側) 8,730円
内視鏡下鼻中隔弯曲矯正術 19,860円
粘膜下下鼻甲介骨切除術(片側)
(内視鏡下鼻腔手術Ⅰ型)
23,820円
内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅱ型(片側)
(副鼻腔単洞手術)
36,000円
内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(片側)
(複数洞副鼻腔手術)
74,730円
内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型(片側)
(汎副鼻腔手術)
96,240円
経鼻腔的翼突管神経切除術(片側) 91,380円
変形外鼻手術 49,170円
鼻骨変形治癒骨折矯正術 69,180円

※保険適応されます。3割負担
R4.4月改正版

日帰り手術について:手術自体は当日で完了しますが、術前の検査、術後の経過観察のために通院していただく可能性がございます。

保存療法

  • 手術は土曜日に行っています。
  • 以下の手術代と別に全身麻酔の料金が約3万4千円前後かかります。
  • 原則日帰り手術なので入院費用はかかりません。
  • 術後2時間院内で経過観察した後、帰宅していただきます。
  • 患者様の病状によって、術式が様々ですので、詳細は主治医にお尋ね下さい。

高額療養費制度について

高額な医療費をお支払いの場合は、払い戻しを受けられる場合があります

医療費の負担が重くなり過ぎないように医療機関や薬局での窓口でのお支払いいただく医療費が1ヶ月(1日から末日まで)の上限額を超えた場合、超えた分の医療費が払い戻しされる制度です。耳鼻咽喉科領域の手術の多くは高額療養費制度の対象となります。月の上限額については、患者様の年齢や所得に応じて異なります。詳しくは下記をご参照ください。

診療時間・アクセス

診療時間 日・祝
10:00〜13:00
15:00〜18:30

:耳鼻咽喉科・アレルギー科・皮膚科
:耳鼻咽喉科・アレルギー科(皮膚科は休診)
休診日:木曜・日曜・祝日

※初診受付は各受付時間終了の30分前までにご来院下さい。
※皮膚科の午後診療は16:30からです

アクセス・北浜駅直結

住所
〒541-0043
大阪市中央区高麗橋1丁目7番3号 The Kitahama PLAZA 3F

アクセス
・京阪本線「北浜」駅徒歩3分
・地下鉄鉄堺筋線「北浜」駅南改札口4番出口直結
・大阪メトロ御堂筋線11番出口徒歩5分
・阪神高速道路1号線環状線本町出口約500m

記事監修者
医療法人華風会 理事長 久保 伸夫


■日本耳鼻咽喉科学会専門医
■日本アレルギー学会専門医
関西医科大学卒業後、ウェイクフォレスト大学、バーバード大学に留学。
現在は、関西医科大学耳鼻咽喉科助教授、関西医科大学男山病院教授、大阪歯科大学耳鼻咽喉科准教授を歴任。耳鼻科手術、アレルギー疾患のエキスパート。鼻呼吸の研究も行い、立体マスクの開発や呼気ガスの成分測定・分析を行う。その経験から水素ガス吸入の効果と有効性を検討し、水素ガス吸入の啓蒙に努める。